ヒアルロン酸注射とは、メスを使わない手頃な方法として人気の高い美容施術の一つになります。施術は比較的短い時間で済み、即効性があるのも魅力です。しわやたるみ、ほうれい線などの改善を目指す方にとって、選択肢のひとつになるでしょう。ただし、料金の目安や具体的な効果がわからずに治療を迷っている方もいるかもしれません。
この記事ではヒアルロン酸注射の効果について、わかりやすく解説します。一般的な料金についても紹介しますので、興味のある方は参考にしてください。
ヒアルロン酸注射の人気な理由
ヒアルロン酸注射とは、肌にヒアルロン酸を注入する美容治療です。また、関節の痛みを和らげる目的で行われる場合もあります。
ヒアルロン酸とは
ヒアルロン酸は特に皮膚、目、関節などに豊富に存在し、保湿や弾力を保つのに役に立つ成分です。その約50%は、皮膚に集中しています。
ヒアルロン酸は水分を保持する力が非常に強く、わずか1グラムで6リットルの水を保てます。この特性のおかげで、肌の潤いとハリを保つことができるのです。また、目の乾燥を防ぎ、関節の動きをスムーズにする役割も担っています。
ヒアルロン酸は、体にとって欠かせない成分なのです。しかし、体内のヒアルロン酸は20代をピークにその量が減少し始めます。ヒアルロン酸が減ると、肌の潤いやハリが失われ、乾燥やシワが目立つようになります。
コラーゲンやエラスチンとともに、ヒアルロン酸は肌の構造を支える重要な成分です。これらがバランスよく存在することで、肌は健康で若々しい状態を保てます。
ヒアルロン酸注射が人気な理由は
ヒアルロン酸注射は即効性、自然な仕上がり、ダウンタイムの短さなどの理由で多くの方に選ばれています。
1.効果がすぐに現れる
施術を受けたその日から、シワが目立たなくなったり、肌のボリュームが増したりと、すぐに変化を感じられます。これは、ヒアルロン酸が直接皮膚の下に注入されることで即効性があるためです。
2.ダウンタイムが少ない
ヒアルロン酸注射はメスを使わないため、施術後すぐに通常の生活に戻れます。これにより、忙しい日常生活を送りながらでも気軽に施術を受けられます。
3.自然な仕上がりが期待できる
ヒアルロン酸はもともと体内に存在する成分なので、注射後の仕上がりが自然です。肌にハリと弾力を与えて、まるで元々の肌の一部であるかのような美しさを演出します。
ヒアルロン酸の効果について
ヒアルロン酸注射は多くの効果が期待できます。
- 肌の潤い改善
- ボリューム減少の改善
- シワの改善
- たるみの改善
また、整形外科領域で関節に注射する場合、ヒアルロン酸が滑りを良くし、関節の動きをスムーズにします。関節のこすれを防ぎ、炎症を抑える効果もあるため、痛みや腫れを軽減することが期待できます。
肌の潤い改善
ヒアルロン酸は、肌の保湿を助ける成分として知られています。その保湿力により、肌に水分をしっかりと保つことができ、乾燥から守ってくれます。ヒアルロン酸注射をすることで、肌は一日中しっとりとした状態を保ち、柔らかくて健康的な感触が続くことが可能です。これにより、乾燥によるトラブルを防ぎ、みずみずしくハリのある肌を保てます。
ボリューム減少の改善
ヒアルロン酸は非常に多くの水分を保持する力があり、その特性を利用して、注入した部位にふっくらとした感じを与えます。これにより、顔の立体感が増し、自然な形で目立たせたい部分を強調できるのです。頬や唇がより豊かになり、顔全体の印象が華やかになるでしょう。
シワの改善
ヒアルロン酸は、肌の内側に直接注入することで、シワや溝を埋めてくれます。その結果、肌の表面が滑らかになり、若々しい印象になります。これにより、自信を持って日常生活を送れるようになるかもしれません。
たとえば、ほうれい線や目元のシワ、眉間のシワなどが目立たなくなるため、全体的に若々しい見た目を手に入れられます。
たるみの改善
年齢を重ねると、コラーゲンやエラスチンという成分の生成が減り、肌がたるんでしまいます。ヒアルロン酸を注入すると、肌が水分をしっかり保ち、ハリが戻ってくるため、肌が引き締まって若々しい印象が蘇ります。結果として、たるみが目立たなくなり、自信を持って日常生活を過ごせるようになるでしょう。
ヒアルロン酸の薬剤種類について
ヒアルロン酸注入の方法や使用する製剤は、部位や目的によって異なります。これらの種類を正しく選ぶことで、目的に合った効果的な結果が期待できます。
- 高濃度のヒアルロン酸➝ほうれい線や深いシワ
- 低濃度のヒアルロン酸➝肌のハリや弾力を改善
- 硬いヒアルロン酸➝リフトアップや鼻や顎の形状改善に有効
- 柔らかいヒアルロン酸➝目の下のシワや唇のボリュームアップ、肌の潤いを向上
当院では、アラガン・ジャパン社が製造販売するジェビダームビスタシリーズの「ボリューマXC」、「ボリフトXC」、「ボルベラXC」の3種類が揃っています。
ボリューマXC
ジュビダームビスタボリューマXCは、顔のボリュームアップやたるみの改善、リフトアップを目的としたヒアルロン酸です。アメリカのアラガン社が製造しており、日本では2016年9月に厚生労働省から認可を受けました。
おすすめの部位は、中顔面(ゴルゴライン)、下顎、こめかみです。特徴として、効果の持続期間が長いことが挙げられます。特別な技術を使って製剤されており、注入から2年後でも70%程度の方に改善が見られました。また、注入後の変形が少なく、数日で形が安定するため、施術者にとって使いやすい点も特徴です。
ボリューマXCは、注入後の膨張がほとんどなく、水分を吸収しにくい性質を持っています。そのため、注入時に想定した通りの結果が得られます。皮膚になじみやすく、押しても潰れない弾力があり、注入部位に自身のコラーゲンと混ざり合いやすい点も魅力です。
ボリフトXC
ボリフト XCは、自然な表情と造形を維持することに優れています。顔の中等度から重度のしわや溝を目立たなくするために使用されるヒアルロン酸注入剤です。特に鼻の周りのしわなどに効果があります。唇やまぶたには推奨されていません。
注射の痛みを軽減するためにリドカインが含まれており、注入した部分のむくみを抑えるために新しい技術を使っています。「ボリューマXC」と「ボルベラXC」と組み合わせることでより相乗効果が期待できます。
ボリフト XCは、顔の動きに柔軟に対応し、不自然に見えることがありません。分子がしっかりと結びついており、約12〜18か月効果が持続します。
ボルベラXC
ボルベラXCは、最新のヒアルロン酸製剤で、特に口唇や目の周りの浅いシワに効果的です。「ボリューマXC」と「ボリフトXC」と組み合わせて使うことで、全体のエイジングケアに高い効果を発揮します。
ボルベラXCは最新技術で作られているため、水分を吸収しにくく、注入した形が保ちやすい特徴があり、持続時間は1年ほどです。自然な表情に合わせた美しい仕上がりが可能で、柔らかく、皮膚の浅いシワや目の周りの浅いシワに適しています。また、唇の形成にも効果的です。
ルベラXCはとても柔らかい質感で、皮膚の表面に馴染みやすいヒアルロン酸注入剤になります。注入直後から自然なラインを形成しやすいため、顔の細かい部分にも適した注入が可能です。仕上がりは水分を吸収しにくく、より思い通りの結果が期待できます。
ヒアルロン酸注入部位について
ヒアルロン酸を注入すると、シワやたるみが改善され、顔にボリュームが出て若々しい見た目になります。具体的に、どの部分にヒアルロン酸を注入するとどんな変化が得られるか紹介します。
悩み別で注入部位は変わります
しわやたるみが気になる場合には、おでこのしわやほうれい線、ゴルゴ線、リフトアップなどを幅広くサポートします。また、鼻を高くしたり、輪郭やアゴをシャープにしたり、唇のボリュームアップや涙袋の形成、バストアップまで幅広く対応可能です。
エイジングケアで人気な部位
- おでこ
- こめかみ
- 眉間
- 目の下
- 唇
- 鼻
- あご
おでこ
おでこが平らな方や年を重ねて肌にハリがなくなった方が、ヒアルロン酸を注射すると、おでこが丸くなって女性らしい印象になります。若い女性の間でも人気で、生え際から眉毛の上までヒアルロン酸を均等に注入することで、おでこ全体を丸く仕上げます。また、年齢と共にできたシワも目立たなくなり、立体感が増して若々しい印象を与えられます。
こめかみ
年齢とともに、こめかみの部分が痩せてしまうことがあります。これは、頬骨や目の周りの骨が目立って見える原因です。普段は髪の毛で隠れる部分ですが、髪を結んだときなどに気になるかもしれません。こめかみが痩せてしまったと感じたら、ヒアルロン酸注射でその部分をふっくらさせられます。こめかみは、施術をしてもわかりにくい場所なので、さりげない若返りが期待できます。
眉間
眉間にシワができると、不機嫌に見えたり、見た目が悪くなったりするかもしれません。紫外線や乾燥による肌のダメージからくるシワには、ヒアルロン酸の注射が効果的です。特に、表情のクセとは関係ないシワの場合に適しています。これにより、目元が重くなるといった心配も避けられます。
目の下
目の下のふくらみは、目元を優しく、可愛らしく見せる効果があります。メイクで毎日涙袋を描く方も多いですが、これが毎日面倒に感じることや、長期的には色素沈着でクマができるリスクもあります。そんな場合には、ヒアルロン酸を使った施術が便利です。ヒアルロン酸を注入することで、自分の理想の涙袋を作れるため、メイクの手間も省けます。
ほうれい線
ほうれい線は、年齢や筋肉の衰え、骨格の変化などが原因で現れる溝のようなシワのことです。ほうれい線があると、実際の年齢よりも老けて見えるかもしれません。メイクやスキンケアでは改善が難しく、自己流の表情筋トレーニングでも効果が出ない場合があります。このような場合、ヒアルロン酸をほうれい線の部分に注射することで、皮膚がふっくらとし、シワが目立たなくなります。
唇
加齢によって唇のハリやボリュームが減ることがありますが、ヒアルロン酸の注入でふっくらした若々しい唇を取り戻せます。これにより、縦ジワも改善され、若い印象を与えられます。唇が薄い方だけでなく、年齢による変化が気になる方にもおすすめです。
鼻
鼻のヒアルロン酸注射は、手軽に鼻を高くできる方法として人気です。手術やプロテーゼを使わないため、気軽に挑戦できます。顔全体のバランスを見ながら適量を注入することで、すっきりとした輪郭に整え、横顔に自信が持てるようになります。
あご
あごにヒアルロン酸を注入することで、手軽に自然なあごの形を整えられます。これによって、あご先がシャープになり、V字のフェイスラインを作ることが可能です。また、あごの輪郭がはっきりすることで、小顔効果も期待できます。
気になる料金は?
ヒアルロン酸注射の料金相場は、部位や注入量、クリニックによって異なります。料金は、1ccあたりで計算されることが多く、注入する部位や量、使用する製剤の種類によっても異なります。
他院と料金比較
種類 | 一般的な料金 | 当院の料金 |
ボリューマXC1本(1.0cc) | 50,000〜80,000円 | 96,800円(税込) |
ボリフトXC1本(1.0cc) | 70,000〜130,000円 | 96,800円(税込) |
ボルベラXC1本(1.0cc) | 40,000〜100,000円 | 96,800円(税込) |
ボライト1本(1.0cc) | 40,000〜110,000円 | 55,000円(税込) |
クリニック選びは慎重に
ヒアルロン酸注入を受けるときは、信頼できるクリニックを選ぶことが大切です。クリニックや医師の実績を確認しましょう。施術の経験が豊富なクリニックだと、安心して任せられます。使われるヒアルロン酸の種類や品質も重要です。持続性や粘度が異なるため、自分の希望に合ったものを選んでください。総合的に見て、信頼できるクリニックを選ぶことが大切です。
ご相談はオーロラクリニックへ
オーロラクリニックは、「高品質な治療」「来店しやすい価格」「プライバシー保護」の三つに特に配慮し、初めての方でも安心して利用できる美容医療の場を提供しています。業界最高クラスの治療機器と、10万人の肌データを基にした最新のAI診断システムを導入し、高品質な治療を提供しています。また、リーズナブルな価格設定でありながらも、品質には一切妥協せず、若い世代にも手の届く美容医療を実現しました。
プライバシー保護にも注力し、完全個室の待合室と施術室を設けることで、他の利用者と顔を合わせることなくリラックスして治療を受けられる環境を整えています。さらに、豊富な施術メニューから最適なプランを提案し、利用者の悩みや希望に細かく対応しています。オーロラクリニックは、徹底したカウンセリングを通じて、不安や疑問を解消し、安心して利用できるクリニックです。
まとめ
ヒアルロン酸注射は、シワ改善やボリュームアップに最適で、手軽かつ即効性があるため、多くの人に選ばれています。自然な仕上がりで効果が持続する点も魅力の一つです。ただし、この施術は専門のクリニックで行うことが重要です。この記事を参考に、理想の美肌を手に入れるためのクリニックを見つけてください。
医師コメント
ヒアルロン酸注入は、最近ではさまざまな美容クリニックで手軽に受けられる施術として人気です。
また、低価格化も進み、比較的安価に受けられることでも人気を博しています。
たしかに、ヒアルロン酸は手軽に顔の輪郭やパーツをより美しく形づくるだけではなく、修正も容易であり、また、半永久的な施術でないので安心だというメリットがあります。
ただ、忘れてはならないのは、ヒアルロン酸注入には、血栓塞栓リスクがあり、皮膚の壊死などを引き起こしてしまうリスクも伴うということを忘れてはなりません。
また、医師のスキルによって仕上がりも大きく変わってきますし、入れる量が少なすぎるとほとんど変化がない、また、多すぎると逆に不自然になってしまいます。少しづつ足していくうちに、自然な美しさから遠ざかっていることに
自分自身では気が付かなくなっている、という場合もあります。常に客観的に必要な量を医師とよく相談して決めるのが良いでしょう。
◾️監修
山下 真理子(やました まりこ)
職業:医師
専門分野:皮膚科
◾️経歴
京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。
◾️専門領域
医療 > 外科・内科以外の診療科 > 美容皮膚科
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